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長引くしゃっくりと吐き気が漢方で楽に

Before


漢方相談前

30代 男性 会社員

 

主訴はしゃっくりとそれに伴う吐き気や嘔吐が以前より続き落ち着かない為漢方相談へ

のどの詰まる感じやため息がある 食欲は正常であり便通もスッキリ調子が良いがやや軟便傾向である 普段よりのどに詰まった様な感じが続く

お腹の膨満感がいつもありオナラガよく出る 普段より温かい飲み物を好み、冷たい物や生ものを食べると下痢することがある 寝つきは比較的良いが中途覚醒があり、日中が疲れやすい

よく痰がでる事がある 行事がある時や緊張すると症状が悪いような気がするとの事であった

中医学では気が上に昇り過ぎているために、のどの詰まり感やしゃっくり・膨満感があり交感神経が興奮傾向の為浅い眠りとなり中途覚醒があると思われた

また痰は脾(胃腸機能)低下により水分代謝が悪いと体に溜まってくるのである

上に昇っている気を下げ胃腸を元気にすることで今の症状と睡眠の状況が改善すると思われた

 

また睡眠が良くなれば日中の疲労感も軽減とつながるので、気の巡りを良くしながら胃腸機能を強化する漢方をお勧めした


After


漢方相談後

服用2週間程度で主訴であるしゃっくりが軽減してきたと報告あり 他の症状として中途覚醒がずいぶん減り、お腹の膨満感が軽減してきたためおならも減ってきた様だった

長く続いた症状であるので、徐々に気になる頻度が減ってきた様に感じると本人

のぼせが軽減してきたためか、夜間目が覚める回数も減ってきたため、起床時がずいぶん楽になり、日中の気疲れも減ってきたとの事

 

更に症状が改善するように漢方の継続服用と適度に体を動かし気の巡りが良くなるような生活もするように話した


今回のポイント


この方は自律神経の亢進で胃腸機能も弱ってきたために食欲低下や軟便・水分代謝の低下が原因で痰が多くなる等の症状が現れていたようだった

亢進しすぎた気を静め、すでに溜まっている痰を乾かしながら再び痰が溜まらない様に胃腸機能を高める事で日増しに不調が軽減していったと考えられる

忙し過ぎや就寝が遅すぎなども自律神経の不調を招くので生活習慣の改善も必要であった

睡眠時間よりも良い睡眠(脳が休まる睡眠)が出来ないと睡眠時間が長くても翌日の疲れや起床時の不調を感じる場合がある

 

以上の事から漢方養生と生活養生をともに行う事で相乗効果となり、早めの体質強化から体の不調の軽減へとつながったと思われる

薬剤師 相良 宇宙
薬剤師 相良 宇宙