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家族が病気になり心配で眠れない

Before


漢方相談前

50代 女性 痩 パート

 

家族が病気になり入院治療を開始したころから心配で疲れや食欲が低下し顔色の血色が徐々に悪くなってきたため漢方相談に来られた

この方はもともと少食であり身体も痩せ気味であった 心配しやすい性格もある事から家族の心配でそれが徐々に酷くなっており、食後の胃もたれしやすく・食欲不振傾向となり十分に食事を取らない為、疲れやすい眠れない動悸を感じるなどが酷くなってきた

顔色は土色(黄色っぽい) 舌質:白っぽい 舌苔:やや白い苔厚い 舌周囲に歯形あり

中医学的に考えると食が細くもたれやすい等が有る事から脾(胃腸機能)の衰え 顔色が土色であることから血虚(血の質や量が少ない)舌色が白っぽい~薄いピンクは血虚と考えられた

舌周囲の歯形は筋肉の力が無く浮腫みがあると推測された

眠れない・夢が多いなどは血の不足がやはり疑われた

 

この方には胃腸を強化すことや血を増やし、心(精神)を元気にする必要があると考えられたため胃腸の消化吸収力を高め、また血を増やしながら心を元気にする漢方薬をお勧めした


After


漢方相談後

3週間ほど服用後に来店された
漢方の服用により胃腸が元気になって食欲がましたおかげて疲れがずいぶん軽減してきたと報告をいただいた 以前は食欲がなく食事があまり美味しくなく食べる量が少ない為午後に疲れを感じやすかったが、美味しく食べられる様になると疲れが減り元気が出てきたとの事

 

ひき続き同じ漢方を服用すると睡眠が良くなってきており、前回より食欲が増えて元気が出て来たので、家族の心配が辛くなくなってきたと話された また睡眠も徐々に質の良い眠り(中途覚醒が軽減)と変化してきた様に感じると話された


今回のポイント


この方はもともと体質的に胃腸が弱く少食が原因で氣血の体で作る量が少ない為に疲れやすい・熟睡が少ないなどが起こりやすかったと推測される

そのタイミングで精神(心)を疲れさせる出来事である家族の病気が重なった事で不健康状態(未病)が酷くなったと思う

中医学の血の働きには精神の安定物質としての働きがあると考え、不足すると動悸・物忘れ・不眠等が生じる

気や血は胃腸(脾)より作られるので胃腸の働きが良くないと食事をたくさん食べても消化吸収されないし、気や血を体で作りだすこともままならない

 

胃腸の漢方と血を増やしながら精神(心)を穏やかにする漢方薬2種類を使う事で長年の不調にも良い反応が現れたと思われる

薬剤師 相良 宇宙
薬剤師 相良 宇宙